養鰻事業部
一色産うなぎの歴史

西尾市(旧一色町)
鰻養殖の歴史と発展
西尾市(旧一色町)は温暖な三河湾沿岸に位置し、明治37年頃から鰻の養殖が始まりました。平成23年には西尾市と一色町、吉良町、幡豆町が合併。昭和36年に養鰻専用水道が整備され、 昭和40年代後半にはビニールハウスによる加温技術が導入されたことで、養鰻が飛躍的に発展しました。

伊勢湾台風が転機に
昭和34年の伊勢湾台風が旧一色町の基幹産業転換のきっかけとなりました。低湿地の水田が壊滅的被害を受けたため、町は水田から鰻養殖を推進しました。 近隣に養殖の先進地があったことも転換を後押しし、発展の土台となりました。

愛知県と西尾市の
鰻生産量の優位性
愛知県内では西尾市(旧一色町・吉良町)のほか、弥富市、高浜市などでも鰻の生産がされています。昭和58年から平成9年まで連続で全国1位、さらに平成11,12,21年にも日本一を記録しました。 西尾市(旧一色町)は県内の7割以上、全国の約3割を占め、市町村別でも昭和58年以降、全国1位の地位を維持しています。
養鰻環境
水質と酸素管理
鰻は外部環境の変化に敏感で、水質管理が育成に不可欠です。
養鰻池では毎朝水の汚れを除去し、新鮮な専用水道水を注水します。さらに導水機(水車)で酸素を供給し、池の水深は1~1.5mで常に流れが保たれています。 これにより、ストレスが少なく病気に強い鰻を安定して育てることが可能になります。

養殖池の構造と土の管理
養殖池の底は土で作られ、微生物やバクテリアが住みやすい環境を整備しています。これにより自然の浄化作用が促進され、良質な水が生み出されます。また、土の力を維持するためにも池も定期的に休ませる必要があります。
この土壌管理は、自然に近い持続可能な養殖環境を実現する重要な要素です。

加温施設と自然に近い育成環境
加温にはビニールハウス型の施設を使用し、鉄骨とビニールで作られた上屋と池で構成しています。重油ボイラーで温めた温水を全長50mのアルミ管に通して池水を加温する間接方式です。水源は矢作側水系の表流水で自然に近い環境が保たれています。

独自の配合飼料(家康のE袋)

大手飼料メーカーと共同開発
鰻の育成に使用する飼料は大手飼料メーカーと共同開発した配合飼料(家康のE袋)を使用しています。主原料の魚紛は南米チリ・ペルーに生息する魚(アジの仲間)のブラウンミールです。
最後に専用の練り機で餅状に練り上げます。